園芸をやっていると、虫さんによく遭遇します。
植物を弱らせたり美観を損ねたりする害虫に目が行きがちですが、植物の味方の虫さんも一杯いるんです!
今日はその中でも見た目も素敵な上に面白いクサカゲロウについてお話ししたいと思います。
クサカゲロウとは
クサカゲロウの成虫
1-3cm位の、レースのような透明なはねを持つ虫さんです。英語はそのまんま、ですね。
成虫は、花粉や花蜜を食べます。カイガラムシやアブラムシを食べる肉食の種もいますが、基本的に草食です。成虫の寿命は20-40日位。
クサカゲロウの卵
メスのクサカゲロウは通常、植物の毛や葉の下に平均約 100ー300 個の卵を産みます。 緑色のクサカゲロウの卵は最初は淡い緑色ですが、孵化する前に灰色に変わります。
そしてもう気づいた方も多いかと思いますが、トップ絵が卵なんです!
1cm位の白い糸状の先についた楕円形の卵が間を開けて並んでいて、美しいと思いませんか!?
この形態になった理由は2つあって、ひとつは天敵から卵を守るため、そして生まれたばかりの幼虫が共食いをするのを避けるためだそうです。生まれたての幼虫はとてもお腹が空いているので、お母さんは餌の近くに卵を産みつけることが多いみたいです。
クサカゲロウの幼虫
そしてその幼虫のごはんとは…アブラムシ、カイガラムシなどなど。幼虫時代に、アブラムシ100匹以上を1週間で食べることができるんです。この幼虫の働きが「益虫」と呼ばれるゆえんですね。
クサカゲロウのさなぎ
約2ー3週間後、さなぎになります。環境によって変わりますが、大体1ー3週間位さなぎで過ごします。
という事でクサバカゲロウに是非来て欲しい、と思いませんか?
成虫が花粉や花蜜を好むので、マーガレット、デイジー、コスモスなどを植えるとクサカゲロウが遊びに来てくれるかもしれませんね。
イギリスでは害虫は、できるだけ殺虫剤を使わずに駆除することを推奨してます。なので天敵を使用するのは、環境にも優しい、良い方法と考えられているのです。
でも益虫が全ての害虫を食べ尽くしたら、益虫もごはんがなくなってしまうー害虫を全滅させると益虫も困ってしまいます。なので害虫に少しくらいやられても、目をつぶってあげる位が自然のサイクルに良いのでしょうね。
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