今年も行ってきました!
最終日は5時半に閉まるという事で、7時半に花友ミランダとスローン・スクエアー駅で待ち合わせ。できる限りショーを楽しむために今回は最短ルートで向かいます。なのでチェルシーに合わせてお花で綺麗に飾ったお店はパス。
お花で覆われた門の所で写真撮影をし、7時50分頃から入り口前で開園を待ちます。列はなく入り口が2m前に見える位だったので、開園と同時にすぐ入れました。今年からデジタル・チケットなので、スマホとAXSというアプリは必須です(Wifiはなくて使用できるが、スクショは不可)
両側にお店が並んだ通りを、横を見ず、ひたすらショーガーデンへ向かいます。
到着するとまだ人が少なくお庭がよく見えて、すっかり堪能できました🙌 混雑する頃はショーガーデンは見終わりました。
もうどのガーデンも素敵すぎて、全て紹介すると本になってしまうので、私の独断と偏見で厳選して紹介します。
展示されるガーデンは大きく3つに分けられます。
- メインアベニュー・ショーガーデン/Main Avenue Show Garden
- バルコニー&コンテナー・ガーデン/Balcony and Container Garden
- 植物メインのガーデン/All About Plants Garden
上から順に、大きなガーデンで植物はもとより、建築物も趣向を凝らしたもの。都市部に住む人向けに小さなスペースをデザインしたもの。最後は初めての参加者が植物に重きを置いたデザインをしたもの、となります。
ショーガーデン

1番手はチェルシーの常連、ジョー・トンプソンさんによる「グラスハウス・ガーデン」
これは園芸の利点を活用し、刑務所にいる女性たちにセカンドチャンスを与える活動をするグラスハウスという団体のために作られました。この後は南イギリスの女性刑務所に移されるそうです。
彼女のデザインはロマンチックで、色使いが素敵なデザインで有名。ここにもお得意のバラや色とりどりのお花が見られます。彼女のパレットは本当に参考になるので、どのお花を組み合わせてデザインしたかも書いてある彼女のこの本、とてもおすすめです。写真を見るだけでうっとりしますし、参考にさせてもらったこともあります↓
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2番手は、これもチェルシー常連、石原和幸さんによる「茶の庭」
ザ・日本庭園ですね。ホームシックな私の心を癒してくれました。池坊いけばなにインスパイアされたそうです。何とゴールドだけでなく、今回の最優秀賞でした!!

最後はモンティー・ドンさんによるドッグ・ガーデン。
彼はBBCの人気園芸番組「ガーデナーズ・ワールド」のメインプレゼンター。犬好きで有名で、犬が大好きなお庭を作ってしまいました。
イギリス人お得意の密に植え込んだ植栽。何が素敵かって、淡い色々な色に混じって植えられた濃い紫のポピーなどなど。もう素晴らし過ぎて、ぱっと見た瞬間目がハートになりました。
皆が学べる様に犬に害のある植物を集めたコーナーも作り、そこを除いたお庭はバタシー・ドッグズ&キャッツホーム(ケアの必要な犬と猫をお世話し、里親さんを探す団体)へ移されます。
バルコニー&コンテナー・ガーデン
早めのランチをいただいた後は、こじんまりしたガーデンへ。ちなみにレストランのお食事は予約が必要でお高いので、ランチを持参したり屋台みたいな所で買う人がほとんどです。緑の大きいスペースがあって、地面に座ったり、ラッキーだったら椅子に座ったり。混雑する時は地面の隙間を探すのも大変ですが、ステージから流れてくる音楽を聞きながらのピクニックは気持ち良いです。
今回は雨という事で、ミランダちゃんがブランチを予約してくれました(その上ご馳走してくれました!🙏🙏)お高かったけれど、サービスも味も良かったです。でも量が少なかったかな。
ロンドンに住む私にとって、こちらの小規模ガーデンはいつも楽しみにしています。こんな小さい空間をめっちゃ素敵にするアイデアが詰まっているんです。

谷口正崇さんによる「木漏れ日ガーデン」
RHSのサイトでこちらのガーデンを見た時から、実際に見るのをとても楽しみにしていました。そしてその期待を上回る素晴らしさに感動しました。この小さな空間に入ると、まるで森の中にいるかのような静寂で心落ち着く空間。メッシュ状の格子パネルを組み上げ、自然石を入れたガビオンは良く公園などで見かけますが、炭を入れたアイデアは秀逸です。空気を浄化してくれるだけでなく、主張しない黒は視覚的にも美しく、心安らぎます。植栽も様々なテクスチャの緑を組み合わせ、白樺の白い幹が空間を仄かに明るくし、気持ちも明るくしてくれるのです。環境やサステナビリティへの配慮もあり、真ん中のプラットフォームやステップも竹製です。
通常はどのガーデンにも一般の人は入れないのですが、ロープとかをつけるのではなく、紐をしばった石を入り口にさりげなく置くという配慮も、谷口さんの人柄とデザインに対する真摯な態度を表していると思いました。
色々説明して下さっていたとてもフレンドリーなパートナーさんが、本人を探しに行ってくれたのです。お陰で直接お話できただけでなく、写真まで撮って下さった上、中にいれて下さいました!
パートナーさん、ミランダちゃん、興奮して日本語で喋りまくってごめんなさい!
(ちなみに私たち4人は同じ学校で園芸を学んだことがわかり、さらに興奮しました)
植物メインのガーデン

ケイティー・テリーさんによる「ADHD財団ガーデン」
ADHD(注意欠陥多動障害)財団のために、神経多様性を称えることを目的としたガーデンです。
グレートパビリオン/Great Pavilion
真ん中あたりにある大きな屋根付きのパビリオンでは、業者さんが様々な植物を展示・販売しています。
お庭に植える植物はもちろん、熱帯植物、ハーブ、盆栽等々盛りだくさん。皆趣向を凝らして展示しているので、見ているだけでも楽しいです。ガーデンで使用されている植物も沢山販売されていて、あれこれ欲しくなっちゃいます。

最終日の4時にはカウントダウンと共にセールが始まります。セール目当ての人はカート持参。入場とともにこちらに来て目星をつけたものを前払いで予約し、4時過ぎに取りに来ます。
私たちはガーデンを見るのが最優先だったので、予約には来ませんでした。それでも私は観葉植物のシダとVinca minorをパビリオンの外のお店で現金で購入しました。パビリオンの中はカードでタッチ払いできる所も多いと思います。
もしセールを狙いたいのであれば、相場を知っておくのが大切と思います。値段を聞いてあれ?って思ったものもありました。あと欲しい植物がどんな環境で育つかも事前に知っていた方がいいでしょう。買った植物が日向好きと後で判明したが、家の庭の日当たりがいい場所に空きがない、とかなったら困りますよね。
今年の人気ージキタリス

やはり縦の線をきれいな色で出せる優秀なジキタリス、今年もたくさんのお庭で使われていました。
でもこのアプリコット色をしたものが断トツで人気でした。個人的にあまり得意でないお花だったんですが、この色に一目惚れ。うちのお庭にもお迎えしようと決めました。
今年の人気ーシモツケ

シモツケもあちこちで見かけました。小さな白いお花が軽やかな動きを与えてくれる、名脇役。
写真と少し違うミツバシモツケ/Gillenia trifoliatamも良く見かけました。
今年の人気ーアイリス

アイリスの人気は衰えることを知りません。今年はブルーとパープル系のものが多かった気がします。日本人のせいかアイリスはやっぱりそういう色がしっくりきます。今年こそうちのお庭にもお迎えせねば。
今年の人気ーヤマボウシ

7m位まで成長するヤマボウシですが、ショーでは1.5m位までの大きさで、シンボルツリーとして使用されていました。園芸品種と思われる、レモンイエローや薄いピンクのものもありました。
人目を引くお花だけでなく、秋は紅葉、いちごの様な実はなんと食べられちゃうのです。
そうこうする間にもう閉園時刻。帰りはスローンスクエアの駅が超混雑するので、バスでサウスケンジントン駅まで帰りました。
今年は、ナチュラルな植栽がスタンダードになったなーと感じられるものでした。エコロジー、サステナビリティはもう当たり前。自然と調和して行きましょう、という頼もしい姿勢をもった美しいお庭・植物を堪能した1日になりました。翌日の日曜日とバンクホリデーの月曜日は、いつも以上にガーデニングに力を入れた週末となりました^^
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